nekoluckのブログ

サスペンス小説

結婚

それに、公安が私をつけているのならば
当然、優雅にも四六時中見張りが付いているはずで
もし、優雅がこの一連の殺人を起こしているのならば
絶対、現行犯で捕まるだろう
そんな風に話すと与那嶺さんは


「公安は国家の安全のためなら
その辺の殺人犯は野放しにするかもしれないわ
その辺の殺人犯が五、六人を殺したって
国家が転覆するような一大事にはならないでしょ
どうせ殺されたのは庶民だし
それよりもテロリストを上げたほうが
公安にとっては正しい警察の仕事ってことかもよ」


上品んで物静かな与那嶺さんがそんなことを言う
いやいや、そんなことはあるはずもない
それに、私が思うに
公安がマークするような人間は
思想家と国の未来を憂えている人間とか
スターリンとかマルクス主義とか
イスラエルの過激派とか宗教的にやばい奴とか
とにかくもう少し頭がいい人間のはずだ


私は与那嶺さんの所から帰りながら
後ろを気にしたが誰かにつけられているなんて思えない
あれは与那嶺さんの妄想だはないか?
そんなふうに思わざるえなかった