nekoluckのブログ

サスペンス小説

結婚

三人!
その三人で何かしたんだろうか?
殺されるようなこと!


それでも、積極的に調べようとはならない
三人はごく普通の人間だ
やくざやごろつきなんかじゃない、最近出張ってきた
半ぐれとかでもない
おっさんの吉永はいいお父さん
若い市田 陽はおとなし気な
同じ世代では友人もできない人間で
うちの夫であるじいさんは
ただただ、みみっちい貧乏人だ


私はその保険の外交員とか
気になった長沢祐樹の姉とか
森本兄弟の両親


調べるべきことはわかっていたが
まさか!という思いとともに
夫の生死なんかに全く興味がないこともあって
しばらく自分の仕事に熱中していた


数か月もたっただろうか
仕事から帰ってみると
夫が真っ青な顔をして一人でぼそぼそ食事をしている
私は具合でも悪いのかと思ったが
知らんふりして自分だけの食事の準備を始めた


すると、夫が小さな声で


「陽がやられた」


陽と言えば確か市田陽だ
夫と仲が良かった若い男の子で
あの、居酒屋の店主の中学までの同級生
大人しい奴と言っていた
実際に会ったことはないが